ADHD脳と非ADHD脳、2つがどう違うかを説明することが多々あります。
ADHDの専門家ではないので医学的な説明はしません。
あくまでもADHD専門のライフオーガナイザーとしての説明です。
特徴をつかんでもらって、片付けや日常生活に役立てて欲しいのです。
最初は、オートマチック車とマニュアル車の違いで例えていたのですが、
ピンと来ないと言われることも多く、いろいろ考えた結果、
最近は「椅子」で例えています。
ADHD脳と非ADHD脳
非ADHDの頭の中にはたくさんの椅子がある。
「現在」の椅子。「過去」の椅子。「未来」の椅子。
「私」の椅子。「あなた」の椅子。「みんな」の椅子。
「喜び」の椅子。「怖い」の椅子。「悲しみ」の椅子。
「空腹」の椅子。「睡眠」の椅子。「痛み」の椅子。
たくさんある椅子の1つにスポットライトをあてることで、注意を切り替える。
「みんな」にスポットライトをあてても、「私」や「あなた」が見える。
「喜び」「怖い」「悲しみ」も見える。
1つに集中することは難しい。
ADHDの頭の中には椅子が3つしかない。
椅子を取り合うことで注意を切り替える。
1つに集中することはたやすい。
「みんな」の椅子。「怖い」の椅子。「悲しみ」の椅子。
これ以上は定員オーバー。
「現在」「過去」「未来」が椅子に座れないので、いつ起きた出来事なのか曖昧になる。
「未来」の椅子。「私」の椅子。「喜び」の椅子。
これも定員オーバー。
「現在」や「あなた」が椅子に座れないので、相手の反応を無視して未来の夢を語りまくる。
ADHD脳とお片付け
世の中にあふれている片付け術は、頭の中に椅子がたくさんある非ADHD向けのもの。
頭の中に椅子が3つしかないADHDが行うのは、とてもしんどい。
「モノ」を見て、「現在」「過去」「未来」を鑑みて、「キープ」「使う」「修理」「譲る」「売る」「捨てる」を選択する?
無理だ。
「モノ」を見て湧き上がる「過去」の「喜び」で椅子は埋まる。
「現在」や「未来」すら椅子に座れない。
ADHDの片付けをもっとシンプルにしたい。
ADHD感満載のてんこ盛り盛りで、ドッヒャーうひゃひゃでやりたい。
椅子取り合戦に勝つ
片付ける時、3つしかない椅子に何を座らせるかは慎重に選びたい。
「快」「不快」といったものがこの戦いに強いようだが、椅子は3つしかないのだ。
貴重なのだ。
「ダメ出し」やら「後悔」やらを座らせる余裕はないのだ。
3つしかない椅子に、片付けの足を引っ張るものが座った時にどかすことも大事。
私はたまに、手を叩いて パンッ!と大きな音を立てて切り替えている。
非ADHDが「現在」の「しんどさ」を耐える際の助けになる「未来」を座らせる余裕もない。
明るい未来をイメージするというドーピングができないのは、片付けにとってマイナスだ。
じゃあ、どうするか。
答えはシンプル。
しんどいことはやらない。しんどくないことをやる。
そして始まる
(ウルトラソウッ!)
しんどくないこと、今すぐできること、楽しいこと、やりたいことを続けていると、
いつしか合成や進化が始まる。
最初はバラバラだった「現在」「私」「できること」の3つが合わさって、
「現在の私ができること」になる。
3つの椅子の1つに「現在の私ができること」、
残り2つに「楽しい」「やりたい」を座らせると、
そりゃもうとんでもない勢いで結果を出しまくることになる。
ひとつひとつを丁寧に行っていくことで、ある日突然、合成しちゃうからADHD脳は面白い。
逆もある。
「過去」「私」「できなかったこと」の3つが合わさって、
「過去の私ができなかったこと」になって、さらに「つらい」「無意味」が座ると、
そりゃもうとんでもない頑固さで動かない。
固まったものをほぐして、ひとつひとつを丁寧にやり直すことで、一気に進化することがあるから、やっぱりADHD脳は面白い。
3つしかない椅子。
ハッピーでラブリーでラッキーなもので埋めたいですね♪
ちなみに今の私の頭の中の椅子取り合戦参加メンバーは、「”の”が多すぎじゃない?」「ゲーム」「やりたい」「今すぐに」「ブログ」「更新」「昼酒」「昼飯」「大掃除」「計画」「めんどくせ('A`)」「オチはこれでいいのか!」
熾烈な争いを繰り広げております。
コメント
こんにちは!
私って一般のかたがたよりもめちゃくちゃキャパ少ないな~って感じていましたが
なるほどね・・・椅子三つ分か~と妙に納得しました。
三つしかない椅子に何を座らせるか←この説明、けっこうわかりやすくていいですねぇ。
私は片付けとか掃除とか、嫌いじゃないんだけれど
継続が苦手ですぐに部屋が散らかります。
モチベーションキープができないのは
椅子に妨げ子ちゃんがどかんと座り込んでる時がやたら多いからかな~
明確な目標ができモチベーションがぐ~んと上がって集中力が増すと
たいてい不思議なことが起こります。
何かが降臨したかのように、アイデアが湧き上がり(天から降ってくる感じ)
すばらしく物事がはかどる上に
結果も「おお~~~♪」と目を見張るようなものになることが多いのですよ。
そして、「いつもこれができればなぁ」と深いため息をつくことも。
片付けの足を引っ張るもののどかし方も参考になりました。
ぱん! 試してみますね。
お片づけのプロの方々が書いてらっしゃるブログを見るのも好きなんですが
家の中がすっきりしていないとこういう怖いことが起きる
こういう不具合が生じる
こういう損をする
というような、恐怖感や不安を煽るような内容がメイン。
あぁそうなんだ、片付けなくちゃ!って一応は思うけど
体はちーっとも動きません^^;
母もがっつりADHDさんなので、脅し系ではやる気が出ないようです。
楽しいこと、わくわくすることを目に見える形で提供しつつ
自宅と実家を住み心地の良い環境にしていきたいと思います。
ラピスさん、こんにちは!
そうでした、明るい未来だけじゃなく「やらないと訪れるであろう嫌な未来」も「片付けないと起こる”かもしれない”恐怖」も椅子に座ってくれないんですよね。
片付けって、つらくてしんどい思いをしながらやることじゃないです。
片付けを楽しむって、結構簡単です。
楽しくなくなったらすぐやめればいいだけ。
これでいつでも片付け=楽しい、になります。
( ̄m ̄*)